【HAARPモニター観測】太陽CMEがやってくる!8月末の350nTの地震電磁波登場!
2021年 08月 30日
2021/ 8/30 13:09 更新
2860黒点群で小規模フレアが続いています。太陽風は平均的な状態です。
担当 篠原
2860黒点群ではフレアの発生が続いています。
昨夜、29日19時(世界時29日10時)には、
C8.1の小規模フレアが発生し、
その後も、C2.9、C1.6などが続いています。
活動の規模は次第に小さくなっている様ですが、
引き続き注目して下さい。
太陽風は、速度が370km/秒から400km/秒へ少し上がり、
平均的な速さになっています。
磁場強度は、上がったり下がったりしていますが、
概ね5nT前後で推移している様です。
太陽風のグラフを細かく見ると、
今朝、30日5時(世界時29日20時)頃に、
磁場強度、密度、速度が
一斉に小さく上昇する変化が発生しています。
CMEの影響がやって来たのでしょうか。
AE指数は、太陽風磁場が南向きに変化した頃に
800nTの中規模の変化が発生していますが、
その他は静かです。
SDO衛星AIA193の太陽コロナ写真では、
太陽の南東(左下)にコロナホールが見えています。
この領域は、27日周期の図の前周期の8月7日に
太陽風速度の高まりをもたらしています。
今回は、9月3日頃になるのでしょうか。
放射線帯の高エネルギー電子は、
1万に高まった状態が続いています。
磁気圏活動の影響で、明日は減少しているかもしれません。2021/ 8/29 13:01 更新 M4.7の中規模フレアが発生しました。太陽風磁場の強まりは終わり、磁気圏は穏やかになっています。 担当 篠原 昨日の昼過ぎ、28日14時半(世界時28日5時半)に、 2860黒点群でM4.7の中規模フレアが発生しました。 Mクラスに達するフレアの発生は、 7月4日のM1.5以来で、およそ2か月ぶりです。 SDO衛星AIA131と193による動画を掲載します。 初めに活動領域の左下で小さい輝きが発生しますが、 これは、直前に発生したC7.0の小規模フレアです。 続く様に領域全体が大きく輝く、M4.7フレアが発生しています。 193の写真(茶色)では、 爆発の影響が大きく広がっていく様子も見えています。 このフレアに伴って、CME(コロナ質量放出)が発生しています。 SOHO衛星LASCO C2、C3の動画を2枚目に掲載します。 地球に対してほぼ正面で発生しているので、 コロナのガスは、太陽全体を包む様に広がって行きます。 非常に淡いのですが、C2(赤色)では、 太陽の南側(下側)を中心にガスが広がるのが見えています。 一方、C3(青色)ではCMEはさらに淡くなっていて、 微かに見えるくらいです。 また、しばらく後に太陽の南西(右下)で別のCMEが発生していて、 そのガスも右斜め下に飛び出しています。 太陽を左斜めから観測している STEREO Ahead衛星によるCMEの動画を3枚目に掲載します。 初めの頃の写真が欠けているため、 CMEが少し飛び出したくらいからの動画になっています。 Ahead衛星では、CMEを地球よりも横から見ているので、 ガスの広がりが分かりやすくなるのですが、 この動画で見てもCMEの飛び出しは弱く、 むしろ、その後に発生したCMEの方が濃く見えています。 このため、CMEによる太陽風の乱れは、 小さい規模になりそうです。 到来まで4日前後と考えると、9月1日前後でしょうか。 どのくらいの乱れになるのか、注目してください。 2860黒点群は、Mフレアの後も、 Cクラスの小規模フレアを起こしていて、 今朝、29日9時半(世界時29日0時半)には、 C7.4とやや規模の大きい小規模フレアが発生しています。 引き続き、2860群の活動に注目して下さい。 昨日、磁場が強まって南向きに振れていた太陽風は、 夕方には南北成分は0nT付近まで下がり、 その後、北向きに切り替わっています。 12nTに強まっていた磁場強度も次第に低下して、 現在は3~6nTと平均的な強さに戻っています。 速度は、370km/秒とやや低速の状態です。 磁気圏の活動も、昨日のニュース以降は次第に弱まり、 AE指数のグラフの後半は変化がなくなっています。 Dst指数は、昨日の-74nTが最大の変化になり、 以降は次第に回復しています。 この後も、24日や27日に発生したCMEの乱れが 到来する可能性があります。 引き続き、太陽風の変化に注目してください。 放射線帯高エネルギー電子は、 さらに増加して1万の線に達しています。 ここまで増加したのは、 4月23日以来で、4か月ぶりです。





