みなさん、こんにちは。
最近は、トランプvsバイデンより、キャンディーズのYouTubeをよく見るようになった。
若い頃はあまりキャンディーズには興味なかったが、あれから40年以上経った。
今みると、キャンディーズは出るべきしてでてきた歴史の1ページだったということがわかる。
キャンディーズが解散した年が1978年だったというから、まさに42年過ぎたことになる。
キャンディーズとは何だったのか?
これは意外に興味深い問である。
業界の人、ファンの人、それ以外の人、いろいろの考え方があるだろう。
私個人の最近の分析では、結論から言うと、キャンディーズ現象は、
癒やし
だったのだと思う。
岡潔がさかんに日本の滅亡を案じて日本全国で講演して回った時代。それが1960年代後半から1970年代。
つまり、怒涛の学園紛争の時代であった。
この1960年代の若者たちの暴動と挫折。世界を赤化、つまり、共産主義国化する試みが行われた結果の挫折。虚無感。
学園紛争からのその後の10年間。学生社会は「空白の10年」の虚無感があった。
その空白の虚無感、「しらけ世代」の時代に突如キャンディーズが、厳しい冬の氷結した世界から
春は曙
のように躍り出た。それが春一番。
そして、若者たちはエネルギーの矛先を大学や社会に向けるのではなく、キャンディーズへ向け、日常世界へ社会人として戻っていった。
つまり、アメリカの若者が、ベトナム戦争で戦場から社会へ戻る場合、1−2年のトランジション研修を受ける。
というように、一つの戦場の時代から別の平常の時代へ戻るためのトランジション期間であった。
その時の、若者たちの虚無感を癒やし、心を癒やし、日常生活への適応を行うための、癒やし効果の矛先の受け口としての役割が必要だった。
そこに、キャンディーズがハマったのである。
だから、一度、その役割が果たされると、お役御免ということになったが、若者たちはすでに学園紛争から平常生活に戻り、普通の社会人生活をこなし、それから今度は、ピンクレディーの高度成長期へと入っていった。
キャンディーズからピンク・レディーへのバトンタッチ。それは学園紛争の失望感や虚無感から高度成長へのバトンタッチであった。
今回、ちょうど1998年平成10年にキャンディーズ解散20年目の検証を行ったという昔の番組がYouTubeにあったので、それを見ていると、まさにキャンディーズが行った役割というものが明確に見て取れたのである。これをメモしておこう。以下のものである。
キャンディーズの真実 1 of 4
キャンディーズの真実 2 of 4
キャンディーズの真実 3 of 4
キャンディーズの真実 4 of 4
「キャンディーズ メモリーズ FOR FREEDOM」ダイジェスト!
「キャンディーズ メモリーズ FOR FREEDOM」映像第3弾!
三人のラストメッセージ / エピローグ(つばさ) ファイナル・カーニバル For Freedom
キャンディーズが新曲でデビューしたのが1973年。1970年の大阪万博から4年後。
キャンディーズ あなたに夢中
それから、1978年に引退。たったの5年ほどで解散。
この1970年代こそその後の1980年代のバブル全盛期への足がかりになった高度成長期であった。
この高度経済成長の時代がなぜ成し遂げられたかというと、学園紛争で方向性を見失った若者たちが、キャンディーズを支えにして日常生活へ方向転換できたからだということもできるのである。
この意味で、キャンディーズとピンクレディーとには大きな役割の違いがある。
学園紛争の記憶を消し、虚無感を癒やし、その鬱憤をキャンディーズへの応援で晴らし、そして世界のジャパンアズナンバーワンの時代へと入っていった。
そのジャパン・アズ・ナンバーワンのエズラ・ボーゲルさんも最近お亡くなりになった。
もしボーゲルさんがいまキャンディーズを語れば、どう言っただろうか?
ところが、世界は非線形だった。
その当時、アメリカの学園紛争も鎮火し、共産主義化の危機を避けたのかというと、実はそうではなかった。
見かけは、共産主義の火は消えたかに見えた。
が、それが、人種差別禁止、ウーマンリブ運動、捕鯨禁止運動、男女差別禁止、。。。とその矛先を変えていった。
そうして、社会の底辺を中心に徐々にアメリカを侵食していったのである。
それが、今回の共和党vs民主党の大統領選で見事に見える形まで発展していたのである。
はたして我が国の場合はどうか?
日本は世界の雛形。
世界で起こっていることは我が国でも同時に起こる。
キャンディーズは単なるアイドルではなかった。
学園紛争の時代を終焉し、日本を平常化するまでの癒やしの女神だったのである。
そう、これが俺の結論である。
そして、1994年のバブル崩壊後、空白の10年、20年、30年。
その癒やしを行うのが、いまの女子アイドルグループというわけである。
しかし、出口が見えないから、追っかけする方もまた高齢化するが、日常が脆弱だから、ますます追っかけをする。
とまあ、悪循環に陥っていたというわけだろう。
はたして高度成長期の後のバブル全盛期の再来が来るのか?
それには、社会構造を変えるような発明を行うほかはない。